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2022.07.26 | 就活コラム
【業界歴3年以上】税理士経験を活かした経営コンサルをする方法
2022.07.26 | 就活コラム
【業界歴3年以上】税理士経験を活かした経営コンサルをする方法
【業界歴3年以上】税理士経験を活かした経営コンサルをする方法の写真

この記事では、税理士資格のある業界経験者が経営コンサルタントとしてキャリアアップする方法を紹介しています。
税理士の仕事をしていると、お客様から税務関係以外の部分で、特に経営に関する相談を受けることは少なくありません。
税理士としての専門的な知識を有するだけでなく、経営に関わる幅広い知識を持つことができれば、自分自身のキャリアアップにつながり、さらに付加価値のある提案や、企業の持続経営を支援することが可能となります。
では、税理士から経営コンサルティングをするにはどうすればいいのでしょうか。

CONTENTS

目次

1.税理士が経営コンサルタントになる2つの方法

税理士が経営コンサルタントとしても活躍する方法は2つあります。

①会計系のコンサルティングファームへ転職
②組織化された税理士法人へ転職

経営コンサルタントとしても活躍するにあたって、税理士実務経験を数年積んでいるのであれば、すでに税理士資格を持って経営コンサルタントをしている人が多いところへ移るのは一般的です。

また、会計系のコンサルティングファームも組織化された税理士事務所も、ある程度規模の大きいところが望ましいでしょう。
なぜなら、経営コンサルティングには、スキル面以外で「組織化された企業での経験」を必要とされる場合が多いからです。

例えば、仮に大企業のお客様へ経営全般の支援をするとなったとき、自分自身が10名以下の小さい規模でしか勤務経験がなかった場合、実体験や実例に基づいた提案をすることは厳しい可能があります。

さらにある程度規模感のある企業であれば、経営面だけでなく、人材育成やITシステム面においてもプラス要素として導入実例を提案することもできるでしょう。

お客様が抱える課題だけでなく、まだ気づいていない課題に対しても支援できるように、税理士から経営コンサルタントとしても活躍するなら、会計系のコンサルティングファームか、組織化された規模の大きい税理士法人で勤務することをおすすめします。

税理士が経営コンサルタントになる2つの方法の写真

2.会計系のコンサルティングファームへ転職

会計系のコンサルティングファームをおすすめする理由は、経営コンサルティングファームの中でも税理士法人の子会社や子会社から独立した会社であることが多いからです。

会計系のコンサルティングファームで採用される人材の傾向としては、

・税理士
・公認会計士
・USCPA
・金融機関経験者
・MBAホルダー

などが多く、これまで税理士としてキャリアを積んできた人も数多く経営コンサルタントとして活躍しています。

会計系のコンサルティングファームでは、多角的な業務経験や専門性を強く求められています。
また、コンサルティングファームのお客様としては、大規模の企業である場合が多いです。
そのため経営全般に関する知識はもちろんのこと、マーケティングやシステム管理の知識や経験を求められることになります。


各会計系のコンサルティングファームによって提供している内容は異なりますが、一般的な業務内容としては以下の通りです。

■会計・税務
・各種税務申告
・経理業務支援
・IFRS対応支援
・連結決算支援
・管理会計導入支援
・国際税務

■マネジメント
・経営コンサルティング
・企業再生支援
・人事コンサルティング
・IPO支援

■M&A
・M&A支援
・PMI支援
・財務/税務デューデリジェンス
・事業再編
・事業承継
・海外進出支援

会計系のコンサルティングファームでは、税務や会計といった専門性以上に、「コンサルタント」としての多面的な能力が要求されることを理解しておきましょう。


また、会計系以外のコンサルティングファームでも、税理士・公認会計士の資格をもつ20~30代前半の人材は、積極的に採用されることが多いです。


■総合系のコンサルティングファーム
総合系のコンサルティングファームでは、各部門やチームが連携して総合的に課題解決プロジェクトを進めることが主な業務となります。例えば戦略部門は戦略立案、会計部門は会計システム、人事部門は組織編制を、といった内容です。税務関係の知識や経験は部門によって重要視される度合いは異なりますが、コンサルタントとして必要な論理的思考能力は比較的評価される傾向にあります。


■企業再生系のコンサルティング
企業再生系のコンサルティングファームでは、2種類の再生コンサルティング業務を実施しています。コンサルタント自らが企業や経営に入り込む常駐型の「ハンズオン」と、経営をモニタリングしながら客観的に経営アドバイスをする「ハンズオフ」です。
どちらも財務や会計領域に強い人材が好まれており、地頭の良さやコミュニケーション能力が重視される傾向にあります。

■戦略系のコンサルティングファーム
戦略系のコンサルティングファームでは、新規事業や企業戦略、マーケティング戦略の立案といった、CEOやCxOが抱える経営面においての課題解決支援が主な業務となります。
人材としては、「グローバルリストラクチャリング」や「クロスボーダーM&A」などが注目されつつあり、そのため英語力のある税理士・公認会計士を求める傾向が高いと言えます。


ただ、同じ資格を持つ人材でもやはり30代以降になると、各専門知識だけでなくマネージャーやそれ以上の役職経験や実績といったプラスαが求められる場合も多いです。

これまでの経験をそのまま活かせる税理士法人への転職と違って、年齢と実績のバランスが非常に重要となります。
人材紹介会社など転職支援機関と相談しながらキャリアアップを図るようにしましょう。

会計系のコンサルティングファームへ転職の写真

3.組織化された税理士法人へ転職

税理士から経営コンサルタントとしてキャリアアップを図るなら、組織化された税理士法人へ転職することがおすすめです。

なぜなら、税理士としての実績を積みながら、組織化された規模の大きな環境で経営コンサルティング業務を実務として兼任することができるからです。

また、税理士法人の方が、税務顧問業務の延長線として経営コンサルティングを求められることが多くあります。
いわゆるMAS業務と呼ばれるものですが、このMAS業務に注力している税理士法人は数多く存在しますので、コンサルティングファームへ転職をしなくても経営コンサルティング業務を行うことは可能です。

例えば、中堅税理士法人から大手税理士法人では、下記のような多種多様なコンサルティング業務を行っています。

・スタートアップ/創業支援
・経営計画策定支援
・経営計画実行支援
・管理会計導入支援
・資金繰り/借入支援
・事業再生
・事業再編/組織再編
・事業継承
・自社株対策
・IPO支援


組織化された税理士法人では、経営コンサルティングに特化するというよりは、税理士として税務の知識や経験を活かした形でお客様により付加価値の高い提案をしていくことができるでしょう。

また、年収においても一般的な税務関係の顧問業務をしている税理士より、100~300万円以上も高くなる場合も多くなってきています。


組織化された税理士法人へ転職の写真

4.まとめ

この記事では、税理士から経営コンサルタントになる2つの方法を紹介しました。

・経営コンサルティングに特化したいなら「会計系のコンサルティングファーム」へ
・より税理士としてのキャリアアップを図りたいなら「組織化された税理士法人」へ

どちらの方法がマッチしているかは、自分自身がイメージする経営コンサルティング業務がどういうものかを明確にすることが重要です。

将来的にどういう税理士になり、顧客に対してどのようなサービスを提供したいのかを明確化されることで、より納得のいくキャリアアップを図ることができるでしょう。


現状は、多くの中小・零細企業が抱える経営全般の課題に対して十分に応えられていません。

また、AI導入が進むことによって、従来の帳簿代行や会計業務、監査業務などは自動化されつつあることから、より付加価値の高いサービスの提供も求められています。

こうした時代の流れがある中で、中小企業からは税理士としての専門的知識を持ちながら、人にしかできないコンサルティングのような経営支援の需要がさらに高まっているのです。

現職の税理士から経営コンサルティング業務をすることは、自分自身のキャリアアップだけでなく、行き届いていない支援へ対応していくという社会的貢献にもつながることでしょう。

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