1.経営革新等支援機関に認定!
過日、監査法人と税理士法人、FASの3社が「経営革新等支援機関」に認定されました。
この経営革新等支援機関とは、中小企業経営力強化支援法に基づいて、財務局長及び経済産業局長が認定する専門士業であり、中小企業に対して専門性の高いサポートを実施できることが認定の条件になっています。
したがって、中小企業が安心して経営相談等を受けることができるように、税務や金融をはじめ企業財務に関する専門的知識はもちろん、経営支援についての実務経験が一定レベル以上の専門士業のみが認定支援機関として位置付けられることになっています。
しかし、制度の草創期でもあり、認定のハードルの高さについては少々疑問がないわけではありませんが、いずれにしても、この認定を契機に私たちは更なるスキルアップに精進していこうと覚悟を新たにしているところです。
金融円滑化法期限到来後の対応
この認定支援機関制度の創設もそうですが、いわゆる金融円滑化法の期限到来を今月末に控えて、その出口戦略に話題が集まっています。
中小企業を取り巻く経営環境が必ずしも改善されない中で金融円滑化法にピリオドが打たれると、再び貸し渋りや貸し剥がしといった事態が生ずるのではないかという懸念を払拭する意味からも、各種の施策にかなりの予算が手当てされています。中でも、中小企業の経営改善を外部専門家に委託した場合の費用の一部を補助する事業には400億円を超える予算が充当される模様です。1社あたり2百万円として、2万社の経営改善をサポートしようという計画であり、それを認定支援機関が担うというスキームですが、首尾良く行くのかどうか注視したいところです。
アイアン・レディの名言
例年のスケジュールから遅れること約1ヶ月。ようやく平成25年度税制改正の方向性が明らかになり、過日も税理士法人が緊急セミナーを盛況裡に開催させていただきました。
その中身は多岐にわたりますが、来年4月からの消費税率アップを睨んだ対応策もポイントとなっているようです。つまり、広く浅く負担を求める消費税率引き上げに対して、富裕層により多くの負担を求めようというものであり、所得税の最高税率の引き上げや相続税の基礎控除の縮減といった項目が並んでいます。ただし、こうした方向性が良いのかどうか若干疑問です。
「金持ちを貧乏にしても、貧乏人が金持ちになるわけではない…」
これは、鉄の女といわれた英国のサッチャー元首相の言葉ですが、けだし名言です。
やや自己流の解釈になりますが、富裕層の存在が政治的な問題では決してあり得ないわけで、それよりもハンディがあって努力しても報われない人たちに光を当て、社会が救済することが政治であると考えますと、格差の是正ではなく、困窮からの脱却を支援することこそが重視されるべきではないでしょうか。そのように考えますと、アイアン・レディの名言は、今もなお色褪せてはいないと思うのです。
余談になりますが、今から約30年前、英国は自国領土であるフォークランド諸島をアルゼンチンに侵略されました。時のサッチャー首相は怯むことなく毅然として奪還作戦を指揮し、見事に勝利しましたが、こうした強力なリーダーシップが今の日本にも求められていると思います。さて、日本の外交と経済の窮状を救うリーダーシップを発揮する「鉄の男」は何処に…
監査の基本は現場視察ですが…
みなさんは写真にあるような大型ダンプカーをどこかでご覧になったことがあるでしょうか。
【キャタピラー777G ダンプトラック】
最大積載量95トン、機関排気量32リットルというバカでかいダンプカーで、もちろん一般道を走ることなどできません。空港やダム建設の現場などでその姿を見た方がいらっしゃるかも知れませんが、国内では活躍の場が少なくなり、海外、とりわけ発展途上国におけるインフラ整備に活路を見い出しているのが現状です。
これは、監査法人で受嘱した建設会社の話題なのですが、監査手続としては現場の視察を欠かせません。そこで、現場はどちらですかと尋ねると、「えーと、アルジェリアとフィリピン…」 この経理部長の言葉に思わず耳を疑ったのですが、どうやら監査法人のメンバーは近日中にアルジェリアかフィリピンへ出張しなければならないかも知れません…
2.「上司力」で若手社員を巻き込む!
春は出会いの季節といいますが、新入社員を迎える準備でお忙しい方も多いのではないでしょうか?彼らのフレッシュな姿に清々しさを感じますが、一方で「面接の際は『死ぬ気で頑張ります』なんて勇ましかったのに、入社後は別人のように覇気がなくなってしまった」「100人以上の応募者から厳選採用したつもりだったのに、3ヵ月であっさり退職してしまった」という話も耳にします。就職難の中、ようやく掴んだ仕事のはずなのに、早々とミスマッチが起こってしまう・・・
「最近の若い者は」いつの時代にも普遍的に呟かれる言葉です。今回は、若手社員の定着の現状と、上司としていかに彼らにアプローチしていくかについて、考えてみたいと思います。
「超就職氷河期」でも・・・
まずは、若手社員の職場定着の現状です。 ①の表は平成21年3月に卒業、就職した人で、最初の職場を3年以内に退職した人の、最終学歴別の割合です。②の表は過去5年間の大学卒業者の3年以内の離職率の推移です。
リーマンショック前に比べるとわずかながら改善されてはいるのですが、大卒者でも3割前後が3年以内に退職する現状は、バブル崩壊後の就職氷河期から続いています。
本人の資質の問題による退職も多々あるとは思います。しかし、会社として採用を決めた当初は、我が社の力になってほしいと期待されていたのではないでしょうか?若手社員側の気持ちも同じく、公益財団法人日本生産性本部の調査では、入社直後は、この会社で一生働きたいと思う新入社員が60.1%に上るという結果もあります。彼らを受け入れる立場として、何かアプローチする策はないものでしょうか?
やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば人は動かじ。
話し合い、耳を傾け承認し、任せてやらねば人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。
旧日本海軍の山本五十六元帥の有名な言葉です。人手が足りない中、なかなか若手社員の指導と育成に時間を割けない方もいらっしゃることでしょう。しかし、若手が一人前に育つにはどうしても数年単位の時間が必要です。彼らが育つことで組織も育つと信じて、まずは、若手社員を迎え入れる上司から、アクションを起こしてみてはいかがでしょうか?
こんな時代だからこそ「上司力」
産業能率大学が、平成24年卒の新入社員に調査した理想の男性上司は、大阪市長の橋下徹さん。女性上司は、女優の天海祐希さんでした。選ばれた理由として、2人とも「リーダーシップがありそう」というイメージからくるものだそうです。全体的には、「態度や姿勢が手本になりそう」な上司像を期待している傾向があり、良い面、悪い面ともに思っている以上に、若手社員に見られているという点を意識する必要があると思います。
人材育成の専門家の吉田実氏は、上司に必要な要素として、次の3つの「力」を挙げています。
- リーダーシップ
- ゆさぶる力
- 対話力
(1)リーダーシップ
新入社員の意識調査にあるように、職場においては、言葉と行動が手本になりそうか否かが重要です。必要以上に上役や取引先の顔色ばかり伺っていたり、若手社員への指示に一貫性がないような場合等はすぐに見抜かれてしまいます。仕事面での「ぶれない軸」が確立されていることも、リーダーシップの要因といえます。
(2)ゆさぶる力
吉田氏は、個々の社員の能力を引き出し、個人も組織も成長を続けるための要素の一つに 「感情」を挙げています。やみくもに感情をあらわにすることではなく、日々の業務で問題提起を行い、上司と部下、同僚同士のお互いの感情を良い意味でぶつけ合いながら、その人らしさを発揮しやすい場を作ることです。その中で若手社員が自ら気付き変化していく、そのきっかけとなるのがゆさぶる力です。この力が、若手社員の多様な個性に彩りを与え、組織が新たな価値を生み出す原動力となるのです。
(3)対話力
ここで考える対話力とは、上司も若手社員も、お互い「本音」で話すことができる場を作り、考えていることを共有し、組織を活性化させる力と定義づけます。
表面的な必要限度の業務報告だけでは、(2)で述べたような、若手社員の感情を良い意味でゆさぶることは困難です。
まずは上司自ら、自身を開示することが大切です。仕事で大切にしていること、若手の頃に苦労したこと等、自分の想いはもちろん、弱点をも周りにさらけ出すことで、「この先輩には、自分の思いをぶつけられるかもしれない」という若手社員の心境の変化が期待できます。お互いの心の垣根が崩れ、若手社員の動機向上につながってくるのです。
効果的なアプローチ
(1)指導編 ~相手に考えさせる~
日々の業務で、締めるべきところは確実に締め、誤りは毅然と指摘することも、上司の大切な役目です。例えばこんなケースの場合は、いかがでしょうか?
若手社員:すいません、企画書の期限、今日までなんですが、まだ全部できていないんです・・・
A上司:あれだけ念押しておいたのに、なぜ間に合わないんだ!ふざけるな!!
B上司:(心の中はA上司と全く同じだが)期限を守ることの重要性はいつも言っているし、分かってもらえていると思うけど、今回は作業量が想定外だったかな?それとも他の重要案件に時間を要したの?
A上司の気持ちに共感される方も多いと思います。しかし、負の感情をあらわにしており、指導というより半ば喧嘩に近いものです。最近の若者は叱られた経験が少ないといわれますが、反省より反発を生んだり、萎縮してしまう可能性が高まります。
B上司は、一息おいて上記のように切り出しています。いろいろな角度からミスの原因を理性的に尋ねることで、若手社員も落ち着いて検証することができます。素直な気持ちで反省でき、今後の改善にも繋がりやすくなります。
また、場所を変えて個別に行うことで、本人の自尊心を損なうことなく指導できます。
なお、指導の内容は、記録しておくことをお勧めします。万一の労使トラブルの際の資料にもなります。
(2)褒め方編 ~3つのコツ~
仕事には厳しさが先行しがちですが、褒め方のコツをマスターして、上手く彼らの意欲を盛り上げたいところです。
Ⅰ:メリハリをつける
叱られてばかりでは萎縮してしまいますが、逆に褒めるだけでは、驕りや甘えが出てしまいます。上司の中の「ここまでできたら褒める」ラインを設定します。普段は厳しい上司に「よく頑張ったね」と言われると、自分が認められたことを実感できます。
Ⅱ:皆の前で褒める
例えば、営業職ではじめて契約を取れたり、個人の予算が達成できた等、若手社員の努力が実った場合は、小さなことでも、他の社員達の前でその功績を称えることで、大きなエネルギー源になります。
Ⅲ:人づてに褒める
口下手で褒めるのが苦手な上司は、本人がいないところで、他の社員にこっそり「○○は最近頑張ってるみたいだな」と、間接的に褒めることも有効です。少し時間はかかっても、本人に上司の気持は伝わるものです。
人材育成は、当法人にご相談ください
会社が従業員に対して職業訓練等を行った場合に、訓練に要した費用や訓練中の賃金等を助成する「キャリア形成促進助成金」があります。申請には職業能力開発計画等、一定の準備が必要です。また、弊社では社員の意欲を高める人事評価制度の作成等も承っております。どうぞお気軽にご相談ください。
3.「どうしよう?」にお答えします!Q&Aコーナー
Q. 減価償却費の定率法の計算方法が変わったと聞きました。具体的にはいつから新しい計算方法で処理しないといけないのでしょうか。
A. 平成23年度の税制改正により、平成24年4月1日以後に取得した資産については、定率法による償却方法が250%定率法から200%定率法に引き下げられました。この変更により、例えば耐用年数8年の場合、定率法の償却率は0.313から0.250に変更となります。
この改正では、平成24年4月1日より前に開始した事業年度については、経過措置により平成24年4月1日以後に取得した資産であっても、改正前の償却率(250%定率法)を適用することができることとされていました。しかし、平成24年4月1日以後に開始する事業年度となる平成25年3月末決算法人については、期の途中に取得した資産は200%定率法で償却することになりますので留意が必要です。
4.チョットお邪魔します。人気のお店訪問
今回ご紹介するのは、昨年10月に新規オープンされましたオアシス整骨院さんです。
オアシス整骨院さんは、保険で適応できる急性、亜急性などの首、肩の捻挫、ぎっくり腰、関節症、スポーツ障害など、交通事故、労災を含む症状を独自の手技療法で治療されています。
主な施術は整骨という、骨折・脱臼・捻挫・打撲を中心とした外傷やスポーツ障害をはじめ、日常生活で起こる体の痛みを対象に手技療法・運動療法・電気療法などの治療です。
また、中国式マッサージも施術されます。このマッサージには血液やリンパ液などの体液の
流れをよくする効果が期待されます。コリが進むと、これらの流れが悪くなり、「痛みや疲れがとれにくい」「疲れが溜まりやすい」といった環境になり、悪循環に陥りやすくなります。背骨矯正や骨盤矯正とともに治療することで、骨格と筋肉のバランスがよくなり、症状の再発防止に役立つといわれています。
院長の湯川先生は中国の医大を卒業され、中国の医師免許、柔道整復師の資格を取得されています。先生は大学と病院で習得した豊富な経験と技術を生かして痛みを持って困っている患者様の為に、親切に、丁寧に、確実に治療することを心がけておられます。
まだまだ寒い日が続き、肩のコリや腰の痛みなどが気になる方が多いと思います。是非、足を運んでみて下さい。
〒600-8472京都市下京区西洞院通
四条下ル妙伝寺町720 光悦ビル2F
TEL/FAX:075-746-2266
施術時間:9:00-12:30/15:00-20:00
休診日:土曜日午後、日曜日
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