Menu

Column

スタッフコラム

全拠点
2022.02.18|節税

住宅購入について税理士に相談するメリットを解説

新たに住宅を購入する場合には、さまざまな種類の税金を支払う必要があります。

不動産の購入時に発生する税金はケースごとに異なるため、複雑でわかりにくいと思われるかもしれません。

しかし基本を抑えておけば、自らのケースも理解しやすくなるはずです。

この記事では、住宅購入時にかかる税金の種類や内容を解説していきます。

1.住宅購入時にかかる税金

住宅を購入する際にかかるのは「誰でもかならず支払う税金」と「場合によって支払うことになる税金」の2種類。

制度を理解していれば、支払う税金が安くなるケースもあります。

それぞれを説明しましょう。

不動産取得税

不動産取得税は、土地や建物を取得した際にかかる地方税です。

不動産取得税は、一般的に登記から4〜6カ月ほど経って納税通知書が届きます。

そのときに慌てないようあらかじめ計算に入れておきましょう。

不動産取得税の税率は、土地や建物の評価額(固定資産税評価額)の4%です。

ただし住宅用の不動産であれば2024年3月31日まで、特例で税率が3%に引き下げられています。

出典:東京都主税局「不動産取得税」

登録免許税

登録免許税は、土地や建物の所有権保存登記や移転登記などの際にかかる税金です。

登録免許税の税額は、評価額にそれぞれの税率をかけて算出します。

税率は登記の種類で異なり、建物(住宅用家屋)を新築したときの所有権保存登記は0.4%、中古住宅の所有権移転登記は2.0%です。

登録免許税は、住宅ローンの利用時にも課税されます。

金融機関が土地や建物に抵当権を設定する登記が必要になるためです。

住宅ローンを組む場合の登記は、基本的に金融機関が指定する司法書士を経由して行います。

出典:国税庁「No.7190 登録免許税のあらまし」

消費税/印紙税

10%の消費税は、住宅の購入時にもかかります。

課税されるのは、建物の売買代金だけではありません。

リフォームの費用、住宅ローンの手数料や仲介手数料にも消費税が課税されます。

ただし、土地の売買代金や住宅ローンの返済利息、保証料などには課税されません。

印紙税は、契約時に交わす「売買契約書」や住宅ローン利用時の「金銭消費賃借契約書」に貼付する収入印紙で支払います。

契約書に書かれた金額によって印紙税の額は異なり、1,000万円超5,000万円以下の場合は10,000円。

5,000万円超1億円以下の場合は30,000円。

1億円超5億円以下の場合は60,000円の印紙税がかかります(2024年12月31日までの軽減措置)。

出典:国税庁「「不動産譲渡契約書」及び「建設工事請負契約書」の 印紙税の軽減措置の延長について」

贈与税

贈与税の支払いが発生する可能性があるのは、夫婦や親子で資金を出し合って共有名義とする場合です。

購入時に不動産を「誰がどのくらいの割合で所有するか(持分割合)」を正しく登記しないと、贈与とみなされて贈与税が課されるかもしれません。

単純に「夫婦2分の1ずつ」と決めて登記する人も少なくありません。

しかし実際に夫が全額を支払っている場合、購入額の2分の1が「夫から妻への贈与」と見なされ、贈与税の支払いを求められることがあります。

所有権を持分登記するときには、資金の出所と持分の関係を正しく登記しなければなりません。

税金の控除や軽減特例

住宅の購入時に税金が軽減されたり、戻ってきたりする制度もあります。

代表的な制度が「住宅ローン控除」です。

住宅ローン控除制度を利用すれば、納めた所得税から(控除しきれない場合は住民税の一部からも)「年末の住宅ローン残高×控除率」の分が戻ります。

従来の控除率は借入残高の1%相当額(上限あり)でしたが、2022年(令和4年)に控除額が借入残高の0.7%に引き下げることが決まりました。

それでも年末の住宅ローン残高が2,000万円であれば0.7%分の14万円が戻ってきます。

住宅ローン控除以外にも、一定の条件を満たした住宅では、不動産取得税の軽減措置も受けられます。

祖父母や親から住宅取得資金を贈与された場合の非課税措置も2022年以降、延長される見通しです。

最新の軽減措置を知りたい方は税理士などの専門家に相談するとよいでしょう。

出典:国土交通省「令和4年度 国土交通省税制改正概要(P7)

2.住宅を保有することでかかる税金

住宅は購入後、保有していることでも税金がかかります。

「固定資産税・都市計画税」と「相続税」が、その代表です。

どのタイミングでいくらの税金が必要になるのかを説明しましょう。

固定資産税・都市計画税

固定資産税・都市計画税は、毎年1月1日時点の固定資産の所有者が納める税金です。

都市計画税は市街化区域内に土地や家屋を所有している人のみに課税されますが、固定資産税は1月1日に固定資産を所有している全員が対象者です。

固定資産税は「固定資産評価額×1.4」で市区町村が計算し、3月に届く1年分の納付書で税額がわかります。

出典:東京都主税局「固定資産税・都市計画税(土地・家屋)」

相続税

相続税は、人の死亡により財産を相続した人に対して課税される税金です。

財産とは、現預金や有価証券・車両・貴金属など換金価値のあるもので、住宅もその対象です。

相続税では「3,000万円+600万円×法定相続人の数」が基礎控除される他、小規模宅地に適用される特例など、さまざまな控除制度が設けられています。

控除で申告納税額がゼロとなるケースも多く、その場合は課税されません。

3.住宅購入時に税理士に相談するメリット

住宅を購入する際に、税理士に相談するメリットは、「最新の税制に対応できる」「税金の細かな計算を任せられる」などです。

毎年、細かく変わる税制には、不動産のプロも対応しきれません。

税理士なら、見落としがちな点も細かく指摘してくれるでしょう。

住宅購入時には、控除や特例の適用要件や最新の情報をしっかり押さえた上で、正しく対応することが無駄な税金を支払わないためには必要です。

毎年変わる複雑な税制に対応するには税理士に相談するとよいでしょう。

4.まとめ

住宅を購入する際に、かならずかかる税金は「不動産取得税」「登録免許税」「消費税」「印紙税」の4つ。

正しく登記しないと「贈与税」の支払いが生じるケースもあるため注意が必要です。

購入後にも「固定資産税・都市計画税」がかかるのをお忘れなく。

支払う税金が安くなる「住宅ローン控除」や軽減措置もあります。

税理士などの専門家にも相談して賢く納税を行いましょう。

※当社では、顧問契約を締結しているお客様以外の個別の税務相談には対応いたしかねます。何卒ご了承ください。

税理士変更をお考えの方はこちら
メールマガジン
登録
お見積り
ご相談