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2022.02.18|節税

減価償却に関する相談を税理士にするメリットを解説!

減価償却とは、経年劣化する資産を経費計上するための会計処理の方法を指します。

しかし、減価償却がどういうものなのか、経費をどのように計算すればいいのか、分からない方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、減価償却の概要や計算方法について解説します。

また、減価償却について税理士に相談するメリットも紹介しますので、参考にしてください。

1.減価償却とは?

減価償却とは設備や建物などの資産について、取得費用をその耐用年数に応じて費用計上する会計処理のことをいいます。

分かりやすくいえば、購入した固定資産を一度に費用計上せず、毎年少しずつ費用に分けるという会計処理です。

事業活動において必要とされる建物・建築付属設備・車両運搬具などの固定資産は高額であり、かつ年月の経過とともに価値が低下していくという特徴があります。

このような固定資産を減価償却資産といいます。

減価償却資産の種類

減価償却資産として扱う資産の一例は下記のとおりです。

・建物、建築付属設備(事業用建物、電気設備、給排水衛生設備など)
・構築物(コンクリート、ブロック、アスファルト敷、防壁など)
・車両、運搬具(自動車、フォークリフトなど)
・器具、備品(事務用机、複写機、電子計算機、応接セットなど)
・機械装置(食品製造設備、プラスチック製品製造設備など)
次に、減価償却資産の中で下記の要件に該当する場合は、取得した年度で経費計上することができます。

・使用期間が1年未満のもの
・取得価格が10万円未満のもの
・取得価格が10万円以上20万円未満の場合は、要件により一定の範囲内で経費計上が可能
・令和4年3月31日までに取得した10万円以上30万円未満の資産は、要件により一定の範囲内で経費計上が可能

減価償却を行う理由

減価償却を行う理由は、高額資産を購入した際に、そのすべてを経費にしてしまうと、売上・利益と経費のバランスが取れなくなってしまうためです。

例えば、家賃収入300万円の人が、建築費用1億円の建物を建てた際、すべて経費計上すると、税金の計算上バランスが取れなくなります。

そこで、1億円の建物の耐用年数を50年として1億円を50年で分割し、毎年の経費を200万円ずつとすれば、収入と経費のバランスが取れるようになる(=対応している)わけです。

減価償却資産の耐用年数は国税局によって決められており、資産の構造や用途、細目によって細かく分かれています。

事業活動において減価償却資産を取得した場合は、減価償却が必要になるということを理解しておきましょう。

2.減価償却の計算方法

ここからは減価償却の計算方法について紹介します。

具体的な計算方法としては、下記の2つの方法があります。

・定率法
・定額法
減価償却を行う場合は、上記2種類の方法が選択可能です。

ただし、設立時に届出をしない限り、原則的に個人が定額法、法人が定率法で計算することになります。

減価償却の計算方法の変更には、手続きが必要になるため注意が必要です。

それぞれの計算方法について紹介します。

定額法

定額法とは、減価償却の対象となる固定資産の購入代金を、原則として法定耐用年数の期間で同額ずつ償却していく方法のことです。

減価償却費は償却率を用いて計算を行い、定額法の計算では取得価額に定額法の償却率を掛け合わせて算出します。

上記の例で考えると、耐用年数5年の資産における定額法の償却率は0.200です。

そのため、取得価額200万円に償却率0.200を掛けた40万円が毎年の減価償却費となります(200万円÷5年と同じ)。

定率法

定率法とは、毎年の未償却の金額から、一定の割合を償却している方法です。

定率法を選択すると、償却期間(=耐用年数)の始めの方に多く償却することになるのが特徴です。

定率法では未償却残高(前年末の帳簿価額)に定率法の償却率を掛け合わせて算出します。

先程の例に当てはめると、耐用年数5年の資産を定率法で減価償却する場合、償却率は0.4となります。

この償却率で年度ごとの償却額を計算した場合の結果は下記のとおりです。

・1年目:200万円×0.4=800,000円
・2年目:(200万円-80万円)×0.4=480,000円
・3年目:(200万円-80万円-48万円)×0.4=288,000円
・4年目:(200万円-80万円-48万円-28.8万円)×0.4=172,800円
なお、定率法による計算では、耐用年数以内に減価償却が終わらないため、一定期間の経過後に償却保証額による調整が入ります。

償却保証額とは、取得した減価償却資産の取得価額に耐用年数に応じた保証率を乗じて計算した金額のことで、計算後の償却金額がこの金額を下回った場合に、改定保証率を適用して償却金額を保証するものです。

上記の例では、償却保証額は216,000円(保証率0.10800)、改定償却率は0.5となります。

定率法で計算した4年目の減価償却額が償却保証額を下回る(172,800円<216,000円)ため、4年目以降の償却額は216,000円となります。

・4年目:(200万円-80万円-48万円-28.8万円)×0.5=216,000円
・5年目: 216,000-1=215,999円
※5年目における計算上の償却限度額は216,000円ですが、残存簿価が1円になりますので、結果として実際の償却限度額は215,999円になります。

3.減価償却に関する相談を税理士にするメリット

減価償却に関する相談を税理士にするメリットは下記のとおりです。

・法人や個人の税金の申告をサポートしてもらえる
・決算や確定申告のストレスから解放される

税理士は税金に関するプロフェッショナルであり、所得税の申告や法人税の決算申告、年末調整、償却資産税などの申告業務は、税理士のみが行える独占業務です。

減価償却に関連する経費計上や税金の申告を得意としている税理士に相談することで、税金の申告をサポートしてもらえます。

また、法人の決算や個人の確定申告は毎年行われ、ストレスを感じている方も多いでしょう。

税理士のサポートを受けることで、面倒な作業から解放されるというのも、税理士に相談するメリットといえます。

4.まとめ

今回は減価償却について、計算方法や税理士に相談するメリットについて解説しました。

減価償却による経費計上や税額の計算には手間が掛かるものです。

税金の申告のサポートを受けたい、税額計算のストレスから解放されたいと考えているなら、税理士への相談を検討してみてください。

※当社では、顧問契約を締結しているお客様以外の個別の税務相談には対応いたしかねます。何卒ご了承ください。

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