1.勤務医で確定申告が必要なケースとは
前述したように、勤務医は会社員同様に病院に雇用されています。
税金は天引きされ、年末調整を行えば大丈夫です。
しかし、以下の条件に当てはまる勤務医は確定申告が必要になります。
- 複数の病院に勤務している
- 原稿料や講演料などで副収入がある
- 株・不動産投資などで収入がある
- 年収が2000万円を超えている
勤務医は、一般的な会社員に比べると自由な働き方が可能です。
そのため、副業を持つ勤務医も珍しくありません。
また、株式投資や不動産投資などを行っている方も多いことでしょう。
上記の条件に1つでも当てはまるなら、確定申告が必要です。
なお、1つの病院にだけ勤務しており副業をしていなくても、年収が2,000万円を超えている場合は、確定申告が必要になるので注意しましょう。
2.本業に集中したいなら税理士に相談するのがおすすめ
確定申告を正確に行うためには、帳簿を付けなければなりません。
帳簿を付けるには簿記の知識が必須です。
ここでは、確定申告に関することを税理士に相談するメリットを解説します。
経理作業を丸投げできる
税理士は単に税に関することを相談するだけでなく、経理作業の代理も依頼できます。
現在は、簿記の知識がなくても数字を記入するだけで帳簿が完成する会計ソフトも多数販売されています。
しかし、病院勤務の他に原稿料・投資の利益など複数の収入がある場合、手続きが複雑になって会計ソフトでは太刀打ちできないこともあるでしょう。
税理士は税金のプロです。
領収書やレシートを渡したりクラウド上にアップしたデータを共有したりするだけで、記帳代行をしてもらえます。
手間もかからず、簿記の知識がなくても問題ありません。
自分で確定申告書を作成しなくていい
確定申告の作業は存外面倒です。
一度でも作業をしたことがある方ならわかるでしょう。
税理士に帳簿の記帳代行を依頼すれば確定申告も行ってもらえます。
税理士は税の専門家であり、常に最新の情報を知っています。
確定申告の書類を正確に作ってもらえるうえ、税務署への対応もしてもらえるので便利です。
仕事が忙しい勤務医は、確定申告の書類を作るのも大変なことでしょう。
税理士に依頼すればすべての作業を代行してもらえるうえ、間違えもありません。
資金調達・節税対策などさまざまなことを相談できる
税にはさまざまな特例や減税制度があります。
しかし、期間限定な減税制度も多く、仕組みも理解しにくいものもあるでしょう。
そのうえ、自分で手続きしなければ制度を利用できません。
事前に情報を集めるのも大変です。
しかし、税理士に帳簿の記帳代行を依頼すれば節税対策を教えてもらえます。
また、副業をしている場合は資金調達の方法なども相談が可能です。
疑問に思っていることはなんでも聞いてみましょう。
3.勤務医が税理士に相談する際の注意点
税理士に依頼する場合、報酬が発生します。
どこまで作業を依頼するのかによって報酬額は異なりますが、記帳代行から確定申告まで全て丸投げすればそれなりの費用がかかるでしょう。
また、税に関する知識が全くないと、不都合が起こることもあります。
税理士に記帳代行から確定申告まで全てを依頼した場合は、綿密にコミュニケーションを取るなど工夫しましょう。
全てを任せきりにして「自分では何も分からない」という状態にしてはいけません。
4.勤務医におすすめの税理士の選び方
では、勤務医にとっておすすめの税理士はどうやって選べばいいのでしょうか。
以下に、税理士の選び方のポイントを解説します。ぜひ、参考にしてください。
医療系の経験がある税理士を選ぶ
税理士にはそれぞれ得意分野があります。
たとえば、法人の記帳代行を多く行っている税理士もあれば、個人事業主の相談に乗ることを主な業務にしている税理士もいます。
勤務医が税に関する相談や記帳代行を依頼したい場合は、勤務医の記帳代行や税の相談に乗った経験が豊富な税理士を選びましょう。
経験があれば、どうすれば勤務医にとってベストな選択であるか分かります。
また、おすすめの節税方法などもよく知っているでしょう。
この他どこまで税理士に依頼し、どこまで自分でやるべきなのか最適な選択を提示してくれるはずです。
勤務医をサポートした経験がなくても素晴らしい仕事をしてくれる税理士もいますが、初めて税理士に依頼する場合は経験豊富な税理士がおすすめです。
トータルサポートしてくれる税理士に相談する
税理士によってサポートをしてくれる範囲は異なります。
たとえば、税の相談だけという税理士もいれば、確定申告の作成だけを受けてくれる税理士もあります。
勤務医が税金に関する相談をする場合は、トータルサポートしてくれるところがおすすめです。
トータルで税のことをサポートしてくれる税理士に依頼すれば、本業に集中することができます。
勤務医は本業が忙しく、平日の終業が夜遅いということも珍しくありません。
また土日も学会などで時間が取れないことも多いため、税理士を探す際はサポートの手厚さにも着目してみてください。
料金の明瞭性で選ぶ
税理士事務所によって代行料金は異なります。
代行料金の出し方は事務所によってさまざまですが、できるだけ明瞭に記載されているところがおすすめです。
料金が不明瞭だと、不信感に繫がります。
また、ホームページに記載していなくても、説明を受ける際に料金が明瞭なところは信頼できます。
5.まとめ
今回は、勤務医が税金に関する仕事を税理士に代行する方法やメリットを紹介しました。
勤務医は多忙な方が多く、本業で手一杯というケースも珍しくありません。
代行できることは代行を依頼しましょう。税理士にサポートを依頼すれば、確定申告で悩むこともありません。
※当社では、顧問契約を締結しているお客様以外の個別の税務相談には対応いたしかねます。何卒ご了承ください。
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