1.対象となる事業者は?
要件① 緊急事態宣言に伴う飲食店時短営業又は外出自粛等の影響を受けた事業者であること。
具体的な例として、経済産業省が公表しているものが下記のものとなります。
・地方公共団体から時短営業の要請を受けた協力金の支給対象ではない飲食店
※昼間のみに営業を行っているなど、協力金の支給対象になっていない場合は対象
・食品加工・製造事業者(惣菜製造業者等)
・器具・備品事業者(食器・調理器具を販売する事業者等)
・サービス事業者(接客サービス業者・清掃業者 等)
・流通関連事業者(業務用スーパー、卸問屋 等)
・生産者( 農業者、器具・備品製造事業者 等 )
・主に対面で個人向けに商品・サービスの提供を行うB to C事業者
旅行関連事業者 宿泊事業者(ホテル、旅館等)、旅客運送事業者(タクシー、バス 等)、自動車賃貸業、旅行代理店事業者、文化・娯楽サービス事業者(博物館、美術館 等)、小売事業者(土産物店 等)等
その他事業者
文化・娯楽サービス事業者(映画館、カラオケ 等)、小売事業者(雑貨店、アパレルショップ 等)、対人サービス事業者
・上記事業者への商品・サービス提供を行う事業者(イベント出演者、貨物運送事業者、広告事業者、ソフトウェア事業者 等)
具体例として公表されているものからわかるように対象となる事業者は、緊急事態宣言の発令された都道府県の飲食店と直接ないし間接の取引がある事業者、不要不急の外出、移動による直接的な影響を受けた事業者が対象となります。
要件② 2019年比又は2020年比で、2021年の1月、2月又は3月の売上が50%以上減少した事業者であること。
2.給付額は?
給付額=2020年又は2019年の対象期間(1月~3月)の合計売上-2021年の対象月の売上×3ヶ月
法人は上限60万円 個人事業者は上限30万円
※給付額のシュミュレーション
前提 法人
各月の売上高
2020年1月 60万円 2月 40万円 3月 40万円
2021年1月 25万円
上記の場合 前年の対象期間の合計売上高は
60万円+40万円+40万円=140万円
2021年の対象月の売上は 25万円
上記の式に当てはめると140万-25万円×3か月=65万円 となりますが、
給付額の上限が60万円となりますので、この場合の給付額は60万円となります。
3.具体的な申請手順、必要書類
給付までの流れ(参考)
経済産業省「緊急事態宣言の影響緩和に係る一時支援金の詳細について」より引用
①登録確認機関による確認
以前の持続化給付金とは異なり一時支援金の不正受給や誤って受給してしまうことへの対応として、申請予定者が
・事業を実施しているのか
・一時支援金の給付対象等を正しく理解しているか などについて、
事務局が募集・登録した「登録確認機関」により、「帳簿等の事務局が定めた書類の有無」や「宣誓内容等に関する質疑応答」等の形式的な事前確認が必要となります。
※ひかり税理士法人も登録確認機関に登録予定。
事前確認の際に必要な書類
経済産業省 「緊急事態宣言の影響緩和に係る一時支援金の詳細について」より引用
②一時支援金の申請(WEB申請)
登録確認機関において事前の確認を受け、事業の実施や一時支援金の給付対象等の正しい理解が確認された場合には、一時支援金事務局のWEBページから申請をします。
申請時に必要な書類
経済産業省 「緊急事態宣言の影響緩和に係る一時支援金の概要について」より引用
4.まとめ
一時支援金の申請については、以前の持続化給付金の申請とは、不正受給対策のため登録確認機関の確認が必要となった点が大きく異なります。
申請時の手数は増えたものの、法人で最大60万円、個人事業者で最大30万円の給付が受けられるものとなりますので、
対象となる方は是非申請準備を進めていただければと思います。
一時支援金 申請HP https://ichijishienkin.go.jp/
※この記事は2021年3月1日時点の情報に基づいて作成していますので、申請方法などについては変更される可能性がございます。
一時支援金の詳細、最新情報については、経済産業省のHP(https://www.meti.go.jp/covid-19/ichiji_shien/index.html)をご確認ください。
(文責:京都事務所 中川)
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