1.基礎控除等を103万円から178万円への引上げ” の話題に注目
最近では、国民民主党が基礎控除額を「103万円」から「178万円」に引き上げる政策を掲げています。
このような話題を踏まえつつ、「収入の壁」についておさらいしてみましょう。
2.収入の壁とは?
以下は、主な「収入の壁」のポイントです。
◆100万円の壁
内容:住民税(所得割)がかかるかどうかのライン
仕組み:「所得割」非課税限度額:45万円
給与所得控除額:55万円
合計100万円以下の場合、住民税(所得割)は非課税。
「均等割」の基準は市区町村による。
◆103万円の壁
内容:所得税がかかるライン
影響:所得税が発生(103万円を超えた分の5%)。
→ 手取り収入は増えるため、大きな影響は少ない。
配偶者控除がなくなる。
扶養控除がなくなる(親の手取りが減少)。
学生の場合:
勤労学生控除が適用され、年収130万円以下なら所得税はかからない。
◆106万円の壁
内容:社会保険に加入するライン
条件:従業員数51名以上の企業で働く場合、社会保険料の支払いが必要(学生は除く)。
◆130万円の壁
内容:配偶者や親の社会保険の扶養から外れるライン
影響:自身で社会保険に加入し、保険料を支払う必要がある。
◆150万円の壁
内容:配偶者特別控除が減少
影響:配偶者が受けられる控除額が減る。
◆180万円の壁
内容:「130万円の壁」の60歳以上版
影響:扶養から外れ、自分で社会保険に加入。
◆201万円の壁
内容:配偶者特別控除がなくなるライン
影響:妻の年収が201万円を超えると、夫が控除を受けられなくなる。
3.働き方・生活のバランス・変化
【バランス】
子育てをしながら働く場合、収入を増やそうとしても家事の時間が減り、
結果的に外食費や家事代行費が増えてしまい、かえって収支がマイナスになるケースもあります。
【変化をいち早く知る】
2024年10月からは以下のような変化がありました。
児童手当の大幅拡充:所得制限が撤廃
支給対象が高校生まで延長
3人目以降は3万円支給
これにより、主婦の働き方が変わる可能性も考えられます。
4.おわりに・・・
「収入の壁」を意識しつつ、自分に合った働き方を選ぶことが重要です。
家計管理だけでなく、ワーク・ライフ・バランスを実現させる働き方を考えてみましょう。
詳細については、厚生労働省のホームページもご参照ください。
(文責:札幌事務所 金平)
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