1.エッセンシャル思考とは
「エッセンシャル思考」は2014年に出版された書籍で、著者はコンサルティング会社のCEO、グレッグ・マキューン。 発行からすぐに大きな話題となり、世界中でベストセラーとなっている名著だそうです。
エッセンシャルとは、英語で「絶対必要な、絶対不可欠な、欠くことのできない、必須の」という意味で、書籍の中では、、“99%の無駄を捨て、確実に成果に導くための方法”、”最少の時間で最大の効果を出すための方法”について書かれています。エッセンシャル思考とは思考論であり方法論。ではどのように考え、どのように具体的に実践すればよいのでしょうか。
2.思考論―"99%はノイズ"
今、世の中には情報が溢れています。日々発信される、有益そうな情報に追いつくだけで息切れしてしまいそうです。その情報に振り回され、集中しなければならない、今自分がなすべきことから軸をぶらしていないでしょうか。向上心が高く、一生懸命にやろうとする人ほど、あれもこれもやりたくなってしまうものです。頼まれたことは断らずやろう、どれも大事だ、優先順位なんかつけれない、他人に任せるのは苦手だ、全部自分でやろう。。脳がこの答えを出した時点で、「すべてを完璧にできなかった自分を責める自分」が、もう目に前に立っています。
誰にだって時間は有限で、何かを手にしたら何かを失います。一つやることを増やしたら一つはできなくなる。まずこれを当たり前のことだと思うことが重要。そして今最も自分にとって重要な1%のことに集中し、それ以外に振り回されず、99%は無駄なノイズと切り捨て、常に選択と集中を繰り返すことが、この思考のベースです。
3.方法論―"見極める、捨てる、仕組化する"
この思考論を体現するには、どのような方法で実践したらよいでしょう。答えは3つ。“見極める、捨てる、仕組化する”です。
・見極める・・自分の中で選択基準を作り、今本当に必要なことを見極める。正しい選択をするために、情報を分断した考える時間や、充足した生活基盤を持つ。
・捨てる・・・・勇気をもってノーという
・仕組化する・・努力と根性は忘れ、自動的にうまくいく仕組で実行する。時に行動習慣の力も借りる。
エッセンシャル思考において、見極めと捨てる技術が重要なのは思考論の章でも記述した通りですが、仕組化もまた非常に重要です。仕組化する上で特に重視すべきなのは再現性。1年経っても自立した仕組みが手をかけずにうまくまわり続けること。今注力して作った仕組みが、1年後には形骸化し、知ってる人しか知ってない状態になるのならば、混乱を招くだけなのでやらない方がマシかもしれません。
4.”不足思考から充足思考へ”
エッセンシャル思考はあくまで一つの考え方です。私はこうは思わない、と思われる方も多いかもしれません。
ただ、考え方一つで”不足思考から充足思考へ”転換できるということ。それが充実した人生へ導く可能性があるということ。
仕事に追われて負のループに陥っている、向上心が高く責任感が強いみなさまに、何かの気づきを与え、現状を打破するきっかけになれる一冊だと私は思います。(文責:京都事務所 牛尾)
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