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2025.01.27|CEOコラム

「士」と「師」 ~CEOコラム[もっと光を]vol.260

 私たち公認会計士や税理士、司法書士などは「~士」であるのに対して、医師や薬剤師などは「~師」であることに読者諸兄は違和感を持たれたことはないでしょうか。いずれも法律で業務内容や試験制度等が規定された国家資格に基づく職業を表していて両者に決定的な違いはないと説明してはいますが、紳士や博士あるいは牧師や漁師を説明するのには不十分ですし、ましてや詐欺師の説明にはなりません(笑)

 

 この点、「士」は明治以降、欧米の制度を導入するようになって使われ始めた職業名表記で、当初は技術的な職業以外にも用いられていました。その後、専門的な性質の職業を表す共通の接尾辞として使用されるようになったようです。一方、「師」は古くは奈良時代から特殊な技術を有する専門家を表していました。陰陽師などは、その一例でしょう。そして、現在では保健医療の分野における技術的な職業名表記として用いられることが多いようです。例えば、「看護婦」のジェンダーフリー化にあたって、「看護士」ではなく「看護師」が充てられたことからも頷けます。

 

 いずれにしても、両者は職業専門家であることに加えて、その分野で秀でた能力を認められた者であることは間違いありません。そうであれば、語源なり由来が意味するところの、いわば「期待」に応えなくてはならず、少なくとも期待を裏切ることがあってはならないことは言うまでもありません。職業専門家がプロフェッショナルであるとして、「では、プロとは何か」を常に自問自答しておかなければならないと思っています。

 

 そこで「プロとは何か」をChatGPTに問うたところ、「一言でまとめると、プロとは専門性と責任感を持ち、継続的に自己を高め、社会や他者に対して価値を提供する人です」という答えが返ってきました。当たらずとも遠からずというところでしょうか。筆者が思うプロとは、「自分の知識と経験は不十分であることを知り、更なる高みを目指して努力をする人」であり、「与えられた制度を甘受するだけでなく、課題や改善について時には批判的に考えることのできる人」だと思っています。

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