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2024.01.15|CEOコラム

今年は久々の紙幣刷新 ~CEOコラム[もっと光を]vol.205

 今年の話題の一つに日本銀行券、つまり紙幣の刷新があります。長年親しんできた福沢諭吉さんに代わって渋沢栄一さんが登場します。樋口一葉さんは津田梅子さんに、野口英世さんは北里柴三郎さんに、それぞれ交代することになっています。新しいメンバーがデビューするのは2024年度上期ということですから、今年の夏頃にはお目にかかれるのではないでしょうか。

 

 振り返りますと、現在のメンバーが登場したのが1984(昭和59)年ですから、私たちは40年の長きにわたって、諭吉さん達に親しんできたわけです。もっとも、一葉さんは前任の新渡戸さんから2004(平成16)年に交代していますので、まだ20年ほどのお付き合いですが、私たちにとっての紙幣といえば、この三人をイメージすることが定着していたと言えます。

 

 ところで、これらの紙幣の発行枚数をご存知でしょうか。日銀のホームページに「令和5年度の銀行券発注高」というデータが掲載されていて、それによると一万円券が18.8億枚、五千円券 が1.9億枚、千円券が9.6億枚とされています。流通量ではなく単年度当たりの発行枚数ですが、圧倒的に諭吉さんが多く、一葉さんはその1割ほどに留まっています。そのことを知ってからは一葉さんの新券に出会うと使わずに置いておくようにしています。なにしろ、前任の新渡戸さんの新券はオークションでプレミアが付いているそうですから(笑)

 

 それはともかく、この紙幣談義の中で必ず話題になるのが、二千円券のことです。鳴り物入りで登場した割には使い勝手が悪く、街中で見かけることはほとんどありません。不人気が故に一葉さんが登場した2004(平成16)年には印刷もストップしているのですから流通量はごく僅かで、大量の二千円券が日銀の金庫に保管されたままの状態になっているそうです。知人の日銀京都支店長によると、「給料が現金払いで、それもほぼ二千円札だったことがある」とのことでしたが、そのような経緯もあって今回の紙幣刷新の対象から除外されていることは言うまでもありません。

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