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スタッフコラム

2019.05.07|CEOコラム

10連休に海外旅行に出かけられた方へ-こんな税金、知っていましたか?~週刊ひかり vol.6


 前代未聞の10連休の幕が閉じましたが、みなさんはいかがお過ごしでしたでしょうか。仕事柄、なかなかカレンダー通りには休めない立場の一人として、ニュースに流れる混雑したターミナルや空港、渋滞する高速道路の映像に溜飲を下げたりしているのですが…

 それはともかく、報道によると、この10連休中に関西空港を利用した国際線の旅客数は約80万人とのことでしたから、ここに着目した新たな税金が導入されたことも、なるほどと頷ける気はします。この新たな税金の名前は、「国際観光旅客税」。昨年の税制改正で導入が決まり、今年の1月7日から施行されています。年末年始の多客期の混乱を避けての導入でしたので、本格的な課税はこの10連休からと言ってもよいでしょう。

 さて、10連休中に海外へお出かけになったみなさんにお尋ねします。みなさんは一体いくらの「国際観光旅客税」を誰にお支払いになったでしょうか?「う~ん、そんなの払った覚えがないなぁ」、「旅行代理店から金額の説明って、なかったなぁ」というのが実態だと思います。それもそのはずです。この「国際観光旅客税」は航空運賃と併せて航空会社が一人当たり1,000円を徴収し、航空会社が国庫へ納めるという手順を踏んでいるのです。つまり、航空会社による代理徴収(専門的には「特別徴収」といいます)になっているのです。

 この一人当たり1,000円が高いかどうかはみなさんの判断に任せます。といいますのも、航空運賃と併せて航空会社が徴収する諸費用には、燃油サーチャージや保険料、それに関西空港を利用する場合ですと、その利用料(3,040円)、加えて到着地の空港の利用料など結構バカにならない金額が付加されていますから、そこにプラス1,000円されてもあまり痛痒感はないようにも思います。納税者に痛痒感を与えずに課税と徴収ができる税金って、為政者の立場からはきわめて好都合の優れものと言うことができます。そんな税金がみなさんの知らないうちにこっそり導入されていたのです。財務省によると税収見込額は年間430億円だそうです…
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