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2023.02.13|CEOコラム

本格回復はインバウンドの動向次第 ~CEOコラム[もっと光を]vol.157

 1952年12月、第2次世界大戦により壊滅したわが国の定期航空事業を再興することを目的に、日本ヘリコプター輸送株式会社(資本金1億5千万円)を設立。翌1953年2月、ヘリコプターを使って営業開始。同年12月に東京-大阪間の貨物輸送をはじめとして逐次営業路線を拡大。1955年11月にダグラスDC-3型機導入…

 

 これは、全日空(全日本空輸株式会社:ANA)の沿革について、同社の親会社であるANAホールディングス株式会社の有価証券報告書から引用したものです。つまり、同社は1952年12月に設立され、昨2022年に創立70周年を迎えたわけです。それに因んで、期間と路線および便名限定で「国内線ANAスーパーバリューセール」と銘打って片道7,000円というバーゲンプライスの商品をネット販売しました。70周年ですが、さすがに70円というわけにはいかず7,000円になりましたが、それでもお買い得であることには間違いありません。

 

 で、これを首尾良くゲットして過日の週末に某温泉地へ出かけてきました。仕事でもよく使う路線ですが、ピーチやジェットスターなどのLCCはともかく、フルキャリアであれば予約の時期や販売状況によって変動はあるものの、安くても片道2万円、下手をすると4万円超えという場合もありますから、その差額で温泉旅館代は捻出できたというわけです。で、向かった温泉地では大型の老舗旅館に投宿したのですが、家族連れも含めてそれなりに混雑していました。

 

 これも需要喚起策である全国旅行支援の効果の表れかと思ったのですが、ロビーや大浴場で聞こえてくる声が日本語だけではないのです。部屋に食事を運んできてくれた仲居さんに聞くと「おかげさまで忙しくなってきましたが、8割方は韓国や台湾からのお客さんです」とのことで、おもわず「なるほど!」と納得した次第。地元京都のホテルをはじめとする観光関連業者も「国内旅行者だけでは十分でなく、インバウンドが戻ってきてこその本格回復」と異口同音に語るのですが、彼の地の温泉旅館のほうが先に回復しつつあるようでした。

 

補遺:全日空の航空会社コードは「NH」ですが、これは設立当初の社名である「日本ヘリコプター輸送」に由来するものです。

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