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2022.12.26|CEOコラム

3年から7年へ ~CEOコラム[もっと光を]vol.151

 クリスマスが終わり、今年も残すところ今週のみとなりました。文字通りカウントダウンが始まったわけですが、それにしても今年一年があっという間に過ぎたように思います。年末のご挨拶をさせていただいた方々も異口同音に同じ感想を述べられていましたが、時間が経つのが早いと感じるのは、それだけ今現在のことに一所懸命になっていて、過去を振り返る余裕がないことの証左なのかもしれません。

 

 年が明けますと、コロナ禍に侵襲されて丸3年になります。マスクが売り切れているとか消毒液が手に入らないなどと大騒ぎをしていたのが、つい先日のことのようでもあり、かなり昔のことのようにも感じたりと時間の感覚は結構いい加減なもののように思います。3年ですらそうなのですから、これが7年ともなると時間の感覚もさることながら、記憶の方も覚束ないことが少なくないのではないでしょうか。

 

 さて、令和5年度税制改正では、相続開始直前の駆け込み贈与による相続税の回避を防ぐための3年内加算のルールが7年に延長されることになるようです。つまり、相続開始前3年以内の贈与は相続財産に加算されて相続税が課税されるという現行のルールを見直して、相続開始前7年以内の贈与まで遡って相続税の課税対象に含めるというのです。3年前のことも怪しいのに、7年前のことまで明確に記憶しておかないと正しい申告ができなくなるというのですから、これは一大事です。

 

 申告をお手伝いする私たちも相続人さんに生前贈与の有無を確認はしますが、正確な記憶をお持ちの方ばかりとは限りません。この点、国税庁は確かな情報を握っているはずです。あるいは握ることが可能になったので、今回の見直しに踏み切ったというのが実情ではないでしょうか。被相続人の名前で贈与税申告データの贈与者名を検索すれば、たちどころに過去の贈与の事実が把握できるというわけです。これこそが、国税庁が推進する「税務行政のDX化」に他ならないと理解しています。

 

追伸 年内の配信は今日で終わりです。新年は1月10日(火)から再開しますので、引き続きよろしくお願いします。

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