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2022.08.01|CEOコラム

業界の隠語あれこれ ~CEOコラム[もっと光を]vol.130

 スポーツの世界もカネ次第、とは以前から分かっていたことですが、改めてそのことを裏付ける事件が明らかにされようとしています。東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の元理事が、紳士服大手のAOKIホールディングスから多額の資金提供を受けたとされる問題で、東京地検特捜部が受託収賄容疑で強制捜査に乗り出しました。

 

 報道によれば、元理事の自宅や以前の勤務先である電通、さらにはAOKIホールディングスの前会長宅、組織委の清算法人のある東京都庁に加えて広告大手のADKホールディングスなどが家宅捜索を受けたとのことですが、かなり広範かつ入念な家宅捜索が行われたことから立件はほぼ間違いないものと思われます。

 

 ところで、家宅捜索のことを業界の隠語で「ガサ入れ」と言いますが、その由来をご存じでしょうか。捜索は「さがす」ですから、これを倒語にして「ガサ」。捜索場所に探しに入るので「ガサ入れ」というわけです。また、贈収賄事件のことを「サンズイ」と言いますが、これは汚職の「汚」のサンズイ編に由来します。

 

 実は、こうした業界の隠語は国税の世界にも存在します。国税の職員さんと話しをしていて「サンズイ」といえば法人税や法人調査部門のことですし、「トコロ」といえば所得税、「ケシ」といえば消費税のことです。資産税のことは「サン」ですので、あまり面白くありませんが…(笑)。それと、国税局を本店、税務署を支店と表現するのも、公共の場所などで会話をする際に自分たちの身分を悟られないための知恵というわけです。

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