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スタッフコラム

京都事務所
2021.11.22|CEOコラム

羊頭を懸げて狗肉を売る ~CEOコラム[もっと光を]vol.94

 近畿税理士会から「業務に関するアンケート調査報告書」の概要版が公表されました。これは、今年5月に実施されたアンケート結果をとりまとめたもので、その詳細版は来年1月に改めて報告されるとのことです。

 

 この調査は、税理士及び税理士法人の日々の業務や事務所運営の改善進歩、また、業界を取り巻く環境変化の実態を調査・分析し、会員の指標及び会務の参考にすることを目的とするものとされています。近畿税理士会会員 15,021 名(令和3年6月1日現在)のうち有効回答件数は4,757 件で回収率が31.7%というのは、まずまずの数字と言えましょう。

 

 さて、調査内容は、税理士法上の遵守事項や留意点をはじめ、専門家責任や報酬・契約、さらには事務所経営にまで至る幅広いものとなっています。その中で注目したのが、「将来、業務を廃止される場合に事務所の承継についてどのような対応を予定していますか」という質問に対する回答です。「既に後継者がいる」と回答したのは僅か13%に過ぎず、「今は考えていない」と「これから探す」が合わせて54%にも達していることに少々驚きました。

 

 巷間、中小企業の事業承継問題が顕在化し、その解決が喫緊の課題とされる中、私たち税理士は課題解決の良きサポーターでなければならないと思っています。それにもかかわらず、自分自身のことについては何も考えていない税理士が過半数以上いるというのです。税理士が掲げるホームページに「事業承継対策はお任せください」などと喧伝されていても、その言葉に説得力のない羊頭狗肉のケースが少なくないことに注意しておかなければなりません。

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