Menu

Column

スタッフコラム

全拠点
2021.11.15|CEOコラム

処分逃れができたと思ったら大間違い ~CEOコラム[もっと光を]vol.93

 以前、このコラムで不正行為に及んだ税理士は懲戒処分の対象となり、国税庁のホームページで氏名や住所に加えて不正内容まで公表されるという話をしました。今回は、その処分による氏名公表を逃れるために、いわゆる禁じ手を使って素知らぬ顔をしている不埒な税理士がいるという仰天の事実を紹介します。

 

 先週、日経新聞をはじめ各全国紙が伝えたところによりますと、国税庁が税理士に対して実施する税務調査の結果、脱税ほう助や自己脱税などの悪質な不正行為については懲戒処分の対象としているものの、この処分を予知して自主的に税理士登録を抹消し、ほとぼりが冷めた後に再登録することによって結果として「処分逃れ」をしているケースが過去10年間で50件を超えるとのことです。

 

 一方、ネットの記事は次のように具体的に報じています。「…この税理士は税理士法人の元所長の指示に従って不正な申告書を作成し、2020年1月に懲戒処分としては最も重い業務禁止処分を受けた。ところが、不正を指示した元所長は国税当局の調査が続いていた2019年7月に税理士を自主廃業したため、懲戒処分の対象から外れ、氏名や不正内容も公表されていない。この元所長は公認会計士で、岐阜市で監査法人も経営している」。

 

 行儀の良くない税理士が実は公認会計士であったという、いつもの情けない「落ち」なのですが、ネット記事が報じる処分された税理士の氏名は国税庁のホームページですぐに分かりますし、処分逃れをした悪徳公認会計士の氏名や彼が主宰する監査法人名などもネットを検索すれば容易に特定することができます。つまり、本人は処分逃れができたと思って涼しい顔をしているのでしょうが、どっこいネットの世界では、そうは問屋が卸してくれないということを思い知るべきです。

メールマガジン
登録
お見積り
ご相談