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2020.08.10|CEOコラム

税理士資格も捨てたものではない?~CEOコラム[もっと光を]vol.27

 いつもなら既に終わっているはずの税理士試験が、今年は約2週間遅れて来週18日から実施されます。東京オリンピックの開催期間中を避けて例年とは異なる日程を組んだようですが、今となっては無用な配慮でした。それよりもコロナ禍の感染拡大によって試験の実施そのものが危ぶまれていましたが、国税庁によると予定通り実施するとのことです。

 

 その国税庁から今年の受験申込状況が公表されました。それによると申込者数は35千人で、前年に比べて1,500人以上も減少しています。一人で複数の科目を受験できますから、延べ人数で見ても56千人から54千人に減少しています。10年ほど前には10万人を超えていたはずですから、ほぼ半減したといっても良いでしょう。

 

 このように人気下降中で受験者の減少に歯止めがかからない理由は、いくつかあるようです。例えば、少子化の影響もあるでしょうし、将来AIに取って代わられて食えなくなる職業だと言われているからかもしれません。あるいは、受験勉強で苦労する割には将来報われないのでないかといった不安や、そもそも苦労などしなくても他に就職の機会はいくらでもあるという意見にも頷けます。

 

 それらの理由は、「正しくもあり、正しくもなし」ではないでしょうか。確かに少子化の影響は避けて通れませんし、AIの実力もコロナ禍を契機に飛躍的に伸長しそうです。一方、努力を継続すれば苦労は報われるはずですし、資格も磨けば輝くものです。つまり、資格を取っただけでボッーと過ごしたのでは、AIに取って代わられ、足の裏の米粒に堕して錆びついてしまいます。それではチコちゃんに叱られますし(笑)、そもそも競争社会で生き残ることができないのは、何も税理士に限ったことではありません。要は、資格の取得をゴールではなくスタートと考え、将来に向けて不断の努力を続けることができれば、税理士という資格の未来も捨てたものではないと思っています。

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