1.家賃支援給付金って何?
新型コロナウイルス感染症による2020年5月の緊急事態宣言の延長などにより、売上の減少に直面する事業者の事業継続を支えるため、地代・家賃・賃料などの負担を軽減するため、賃借人(かりぬし)に対して給付される給付金です。
法人は、資本金10億円未満の中堅企業、中小企業、小規模事業者を対象とし、医療法人、農業法人、NPO法人、社会福祉法人など、会社以外の法人も幅広く給付対象となっています。
個人事業者は、フリーランスの方も給付対象となっています。
申請日の直前1か月以内に支払った賃料などをもとに算定された金額が給付されます。
法人は最大600万円、個人事業者は最大300万円が給付されます。
2021年1月15日の24時までに電子申請の受付が完了したものが給付対象となります。
2.給付対象となるかどうかについてよくある質問
Q1.家賃以外(地代、駐車場代)は給付対象にならないの?
A1.地代や駐車場代も給付対象になります。借りている土地の上に建物が立っていることは給付の要件ではありません。
Q2.2020年に事業を始めたけど、給付対象にならないの?
A2.制度運用当初、2020年1月~2020年3月の間に設立した事業者は給付対象となっていませんでしたが、
2020年8月28日より、「2020年1〜3月に創業・新規開業された方」について申請受付が開始されました。
Q3.個人事業主で、主な収入を雑所得として確定申告をしているけど、給付対象にならないの?
A3.2020年10月5日現在、主な収入を雑所得・給与所得で確定申告している事業者については給付対象となっていませんが、
対象にする方向で検討がされており、準備が整い次第、申請要領が公表されるようです。
3.申請時の添付書類についてよくある質問
Q1.古くからの契約で口約束のため賃貸契約書を作成してないんだけど、どんな書類を添付すればよいの?
A1.・賃貸借契約等証明書(契約書等が存在しない場合)様式5-4
・直前3か月間の賃料の支払い実績を証明する書類
を作成し、添付してください。
Q2.賃貸借契約書に契約の終わりの日が書いてないんだけど、どんな書類を添付すればよいの?
A2.追加で添付が必要な書類はありません。
申請時の入力画面で、契約の終期を「2099年12月31日まで」と入力して申請してください。
Q3.今年法人成りした場合も給付対象になると聞いたけど、売上が減ったことを示す書類はどんなものを添付すればよいの?
A3.2020年1月1日から、申請に使う売上が減った月・期間までの間に法人成りした場合、
申請時に法人であっても、申請に使う売上が減った月・期間と比較する前年の同じ月・期間の属する事業年度に申告した、個人事業主としての確定申告書類を添付することができます。
法人設立日が 2020年4月1日までの場合は法人として、法人設立日が2020年4月2日以降の場合は個人事業者として、給付額が算定されます。(法人は上限600万円、個人事業者は上限300万円)
※上記のそれぞれのケースで必要な書類以外に、全てのケースで添付が必要な書類が別途あります。
詳細は中小企業庁「家賃支援給付金」のWEBページをご参照ください。
中小企業庁「家賃支援給付金」
4.まとめ
制度としては持続化給付金と似ていますが、売上補填の意味合いが強い持続化給付金とは違い、家賃支援である家賃支援給付金は申請要件、必要書類ともに一層複雑になっています。
給付の対象となるかどうか、申請にあたりどのような書類の添付が必要なのかはそれぞれのケースで異なります。
給付対象、給付額、必要書類、申請期間、申請方法などの詳細は、中小企業庁「家賃支援給付金」のWEBページを必ずご確認ください。
持続化給付金と同様に、制度の設計当初は対象でなかった事業者が、制度運用の途中で給付の対象となるケースがあります。
現時点で対象となっていなくても今後給付対象となる場合がありますので、最新の情報を随時確認されることをおすすめします。
中小企業庁「家賃支援給付金」
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