1.エクセルへのデータの自力入力を回避する方法はないか
エクセルを使うためには、数字や文字がエクセルに入力されていなければならないのは当たり前のことですが、ここで問題となってくるのはその入力方法をどうするかという点です。
特段知識や経験がなければ、入力元となる資料を見ながらキーボートをひたすら叩くという発想に至りがちですが、エクセルを使う上でこの考え方は地獄の始まりになりかねません。
軽い入力作業であれば、自力入力で特に問題ありません。しかし、量のある入力作業や、定期的な入力作業に係る自力入力については、単調な作業を長時間続けることとなるため、つまらない、疲れる、飽きる、入力ミスの可能性が跳ね上がると良いことがありません。
このような入力作業を行うときには、『自力入力は最終手段』ということを肝に銘じ、まずはなんとかして自力入力を回避する方法を模索することをお勧めいたします。
現在であれば、下記が代表的な方法として挙げられます。
- データのダウンロード・加工
分析や集計をしなければならない情報が、エクセルやCSV形式でデータをダウンロードできるようであれば、それら自身や集計用エクセルを加工することで大幅な効率化が期待できます。
分析や集計をするにあたっては、ピボットテーブルという機能や、関数(VLOOKUP(XLOOKUP)、INDIRECTなど)が役に立ちますので、ぜひ検索してみてください。
また、少しレベルが上がりますが、エクセルに含まれているマクロ機能を利用することでよりハイレベルな効率化が可能になっています。
- 手書き資料の廃止
後々分析や集計が必要になる資料について、手書きにしてしまうと自力入力が発生してしまいますので、業務効率化を目指す上ではそういった資料の手書き廃止を推進していく必要があります。
手書きの代替案としては、エクセルやスプレッドシートへの入力、各種クラウドサービスの利用が考えられ、手書きを廃止できない場合にはOCRを利用することが考えられます。
- OCRや入力代行の利用
OCRとはOptical Character Recognition/Reader(光学文字認識)のことを言い、紙に書かれた文字や数字をスキャンする際に、画像ではなく、文字データとして認識する技術のことを言います。
手書き資料を廃止できない場合や、仕入請求書や領収書などの外部からの資料を基礎にデータ入力を行う場合には、このようなOCRや入力代行への外注が有効な手段になります。
以上がエクセルへのデータの自力入力回避の代表的な方法になります。
2.会計ソフトへの入力について
会計ソフトにはエクセルやCSVの取込機能が実装されていることが一般的であるため、これらと上記を組み合わせることで、会計ソフトへの入力も効率化を図ることが可能です。
さらに会計ソフトへの入力については、下記のような選択肢も検討に値すると言えるでしょう。
- インターネットバンキングの利用
預金の取引データをダウンロード・加工して、会計ソフトへ取り込むことで負担軽減が可能です。
- freeeやMFといったクラウド会計の利用
インターネットバンキングと連動することで、エクセルやCSVなどのデータのダウンロード・加工の手間なく、取引データを会計に取り込むことができます。
また、何の設定もしていないと取込後に科目や税区分を選択する必要がありますが、自動仕訳ルールを整備していくことで、基本的な取引についてはそれらの自動化が可能になっています。(freeeの場合、仕訳の登録まで自動化が可能)
さらに会計のみならず、給与や経費精算などの周辺業務に係るサービスも提供されており、物によっては会計とも連動させることができるため、さらなる効率化が可能になっています。
いかがでしたでしょうか?
上記を参考にうまくエクセルや会計ソフトを使いこなして、経営や業務に役立てていただけますと幸いです。
なお、弊社ではコラムで述べたような業務効率化の支援、クラウド会計(主にfreee、MF)の導入支援やこれを用いた税務顧問サービスにも対応していますので、もしご興味があられるようでしたらいつでもご相談ください。
(文責:京都事務所 高橋)
※当社では、顧問契約を締結しているお客様以外の個別の税務相談には対応いたしかねます。何卒ご了承ください。
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