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2021.07.17|会計

売上台帳の役割とは?作成時のポイントについて徹底解説

売上台帳とは、取引上で発生した収支をすべて記載した帳簿のことです。売上台帳を正しく作成することで、自社の財務状況を把握できるだけではなく、確定申告に必要な書類の作成にも役立てることができます。しかし、売上台帳を作成するためにはある程度の税務知識が必要になるため、「そもそも売上台帳って何」「売上台帳の作成方法がわからない」といった方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回はこのような方に向けて、売上台帳の役割や作成時のポイントなどについてご紹介します。

1.売上台帳とは

売上台帳とは、企業や個人事業主が業務上で発生する取引の売上を集計した帳簿のこと。確定申告や所得税の計算の元になったり、今後の売上予測を立てたりする際に使用します。また、コロナ禍における「家賃支援給付金」「持続化給付金」といった各種給付金の申請時にも、過去の売上台帳の提出が求められていることから、重要性がより高まっているのです。

 

売上台帳は保管期間が定められている

会社法によって帳簿書類は一定期間保管することが義務付けられています。決算書や仕訳帳、売上台帳などは10年間、契約書や請求書、納品書などは7年間の保管が必要に。これらを誤って破棄した場合であっても、特に罰則は設けられていませんが、確定申告時に必要な帳簿や書類がそろっていないと、控除が認められません。

 

また、青色申告の要件に「帳簿書類の保管」があり、必要書類がない場合「青色欠損金の繰越控除」も認められなくなってしまうため、帳簿書類は必ず保管しておきましょう。

2.売上台帳の役割

企業や個人事業主といった事業形態に関わらず、売上台帳の作成と保管が義務化されています。ここでは、売上台帳の役割について見ていきましょう。

 

自社の支出を管理する

売上台帳の役割として最も重要なのが、自社の支出管理です。売上台帳は大きく「主要簿」「補助簿」の2つに分けられます。主要簿は事業に関する取引情報を記載したもので、補助簿は自社の経費について勘定項目ごとに記載したものです。これらの記録を照らし合わせることで、自社の支出を見直すことができ、経費削減につなげることができます。

 

財務状況を把握し、経営戦略に活用する

自社の経営を円滑に行うためには、売上台帳の活用が必要不可欠です。売上台帳は取引記録や経費による支出などを細かく記録するもの。支出と収入を把握し、余計な支出を減らすことで財務状況を好転させることもできます。売上台帳で数字管理を行い、自社の現状を把握することは、将来の経営戦略を立てる上で有効です。

3.売上台帳を作成する際のポイント

売上台帳を作成する際は、各取引で発行する領収書の記載情報を元にします。記載漏れや仕訳ミスがあると、確定申告で誤った情報を申請することにつながるため、注意が必要です。売上台帳を作成する際にはどのようなポイントを押さえておくことが求められるのでしょうか。

 

「売上」と「雑収入等」は項目を分ける

売上は営業活動から発生した収益を指すのに対して、雑収入とは営業外収益のうち、どの勘定科目にも該当しない収入のことです。売上と雑収入を分けて記載することで、各自治体による還付金が得られることも。雑収入は営業外収益10%以下という基準が設けられており、雑収入として処理可能な金額は企業によって異なるため、注意しましょう。

 

「取引金額」「取引の年月日」「取引先の屋号・名前」を必ず記載する

売上台帳のフォーマットは決まっておらず、専用システムのほか、インターネット上の無料フォーマットを利用することも可能です。しかし、売上台帳の記録は確定申告の申請時に使用するため、「取引金額」「取引年月日」「取引先名」の項目があるものを使用すると良いでしょう。

 

4.売上台帳を正しく作成して徹底した財務管理を行おう!

今回は売上台帳の役割や作成時のポイントなどについてご紹介しました。売上台帳を正しく作成することで、自社の収入・支出を管理し、経営状況を把握することができます。売上台帳は確定申告書類を作成するのに必要になるため、一定期間保管することが法律によって定められているのです。各企業の競争力が高まっているほか、先行きが不透明な社会であるからこそ、売上台帳を正しく作成して徹底した財務管理を行いましょう。

 

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