【平成29事務年度】法人税等の申告と税務調査(広島国税局)

平成30年12月3日、広島国税局管内(鳥取、島根、岡山、広島、山口)の「平成29事務年度 法人税等の申告(課税)事績及び調査事績の概要」が公表されました。

事務年度とは7月1日~翌年6月30日までを1単位とした年度をいい、毎年11月下旬~12月上旬にかけて国税庁や全国各地の国税局が前事務年度の税務調査等の状況が公表されます。
法人については、平成29年4月1日から平成30年3月31日までに終了した事業年度に係る申告について、平成30年7月末までに申告があったものの集計が公表されています。

法人税の申告事績は?

広島国税局管内の平成29事務年度における法人税の申告所得金額の総額は過去最高の2兆950億円、申告税額の総額も3,875億円で前年に比べ15.6%増加しました。
広島国税局管内の清算中法人を除く法人数は153,695社、黒字申告割合は33.9%で、過去最低となった平成21事務年度の25.1%から8年連続の上昇しています。
また、黒字1件あたりの所得金額は41,250千円、赤字1件あたりの欠損金額は4,822千円でした。

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法人税の実地調査の状況は?

広島国税局管内の平成29事務年度における法人税の実地調査は4,721件で、申告もれ等があった件数は3,251件、うち不正計算があったものは892件でした。

割合でみると、実地調査があった法人は全法人の約3%、実地調査があった法人の約70%で是正が行われており、その約30%で不正計算が発見されました。

1件当たりの申告もれが指摘された所得金額は7,404千円、不正計算があったものの1件あたりの不正所得金額は16,945千円、追徴税額は1,605千円でした。

どのような取組が行われているの?

①消費税還付申告法人に対する取組
 不正に還付申告を行った43法人を含む175法人に追徴課税が行われました。

②無申告法人に対する取組
 事業を行っているにもかかわらず申告をしていない無申告法人に対する調査で6億円の追徴課税が行われました。

③海外取引法人等に対する取組
 国外送金等調書をはじめとした資料情報から調査対象を選定し、租税条約等に基づく情報交換制度を積極的に活用しながら税務調査が行われています。
 平成29事務年度においては前年の約2倍の法人税の申告もれ所得金額が把握されました。また、非居住者や外国法人に対する不動産の賃貸料等や人的役務提供事業の対価など源泉所得税等で11億円の追徴課税が行われました。

法人税の不正が発見された業種は?

法人税の不正発見割合の高い10業種と1件あたりの不正所得金額が大きな10業種も公表されています。

一定数以上を調査した業種についてのとりまとめではありますが、広島国税局管内の平成29事務年度における調査で、不正発見割合が高かったのは職別土木建築工事、一般土木建築工事、廃棄物処理、建築工事、土木工事、電気・通信工事、自動車修理、その他の建築材料、自動車・自転車小売、管工事で、1件当たりの不正所得金額が大きかったのは、その他の建築材料、デザイン制作等サービス、建売・土地売買、土木工事、建築工事、警備業等対事業所サービス、不動産賃貸・管理等、一般土木建築工事、土木建築サービス、職別土木建築工事でした。

全国でみると、平成29事務年度における調査で不正発見割合が高かったのは、バー・クラブ、外国料理、大衆酒場・小料理、その他の飲食、土木工事、その他の道路貨物運送、パチンコ、種別土木建築工事、自動車修理、一般土木建築工事で、1件当たりの不正所得金額が大きかったのは、その他の飲食料品小売、パチンコ、水運、建売・土地売買、その他の繊維製品製造、自動車・同付属品製造、電子機器製造、医薬品、その他の飲食料品卸売、野菜・果物卸売でした。

 

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(各県別の状況も公表されています。)

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