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HAGレポート
2016年9月号

ひかりアドバイザーグループでは、隔月でニュースレター「HAGレポート」を発行し、関与先様へお届けしています。
HAGレポートは、Web版もご用意しております。

皇室と税金

「既に80を越え、幸いに健康であるとは申せ、次第に進む身体の衰えを考慮する時、これまでのように、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています」との天皇陛下のメッセージを受けて、生前退位に向けた法改正が議論されるようです。

この場合、一般的には「皇室典範」の改正を想定しているようですが、実は相続税法も改正する必要があることはあまり知られていません。相続税法は第12条で「皇位とともに皇嗣が受けた物」には相続税を課さないと規定しています。つまり、三種の神器は非課税財産というわけです。しかし、同法は贈与税の非課税財産に、この「皇位とともに皇嗣が受けた物」を含めていません(第21条の3)。生前退位を想定していない以上、当然のことなのですが、ここも改正しなければ、生前に譲られる三種の神器に贈与税が課税されてしまうことになるのです。

ところで、皇族も税金を払っているのですかという質問を受けることがありますが、答えは「Yes」です。皇居や御用邸などは国有財産ですから固定資産税を納めることはありませんし、生活費にあたる内廷費も課税されません。しかし、個人として保有されている預貯金の利子や株式の配当金には課税されますし、相続税も前述の非課税財産を除いては例外ではありません。

一方、皇室の医療費事情もあまり知られていませんが、実は皇室は医療保険に入っていません。したがって、医療費は10割負担となるわけですが、そもそも皇室の医療費は原則として全額が公費で賄われますから、保険は必要ないといえばないわけです。

リニア京都駅は叶わぬ夢

京都市内の通りは平安京以来の条坊制に由来する碁盤の目状になっていることはご承知の通りですが、千本三条から四条大宮へ向かう後院通はなぜか斜めになっています。また、寺町二条の交差点はなぜか直交せずに弧を描いています。東山三条の交差点も北東角だけが広いのをご存じでしょうか。さらに、下立売通の道幅は中立売通や上立売通よりずっと広いのはなぜでしょうか。

これらの「なぜ」に対する答えは、すべて「市電の線路が敷設されていたから」なのです。

インターネット上で公開されている航空写真データにアクセスすれば、京都の市街地を自由自在に見下ろすことができます。改めて碁盤の目を実感しながら、詳しく見ていきますと、道路の形状から意外な歴史が垣間見えてきます。

例えば、新丸太町通から清滝に向けて緩いカーブを描きながら進む通称清滝道は、太平洋戦争前に存在した愛宕山鉄道の廃線跡であることが分かります。

また、深草の京都医療センター前から勧修寺に至る府道35号線(大岩街道)を航空写真で眺めると緩やかなS字カーブを描いて山科方面に向かっていますが、これこそ実はかつての東海道本線に他ならないのです。時間と距離を短縮するために東山トンネルを掘削して京都駅からほぼ一直線に山科に向けて東進するルートに変更された結果、廃線跡が道路に転用されたという歴史があるのです。

さて、政府の経済対策にリニア建設の前倒し支援が盛り込まれたことに関連して、JR東海は名古屋以西のルートは奈良市付近を通る計画であることを改めて表明しました。鉄道にとって時間と距離の短縮こそが優先されるべき課題であることは昔も今も変わりません。やはり、リニア京都駅は叶わぬ夢であったのでしょう。

雨の中の五山送り火

お盆に迎えた祖先の霊を送る伝統行事である五山の送り火ですが、今年は大雨洪水警報が発令される中での実施となりました。雨に煙る如意ケ嶽の「大」の炎は火勢が弱く、文字も見えにくかったのですが、「妙法」や「船形」などは雨の暗夜に浮かんで見えました。

伝統行事ゆえ、雨天順延という選択肢はないものと思っていたのですが、地元紙の報ずるところによると、1963(昭和38)年に折からの強雨で翌17日に「大文字」が点火されたという記録があるようです。

確かに太平洋戦争末期に戦況が悪化する中、灯火管制のもとでの送り火は中止となり、代わって日中に若者が白装束姿で火床に並んで送り火ならぬ送り人文字を作ったという話を聞いたこともありますから、伝統行事とはいえ、時々の状況の中で臨機応変に対応してきた歴史があるようです。

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雨の中の「船形」(Yomiuri Onlineより)

(文責:光田)

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短時間労働者への社会保険の適用拡大について

これまで健康保険・厚生年金保険は、一般的には週30時間以上働く方を加入の対象としていました。しかし、いよいよ平成28年10月1日から、特定適用事業所に勤務する短時間労働者が、新たに厚生年金保険等の適用対象となります。今回はその具体的な内容について確認したいと思います。

特定適用事業所とは

まず、「特定適用事業所」の定義ですが、被保険者が501人以上いる企業のことを、このように呼ぶことになります。

これまで社会保険の適用の条件としては、「通常労働者のおおむね4分の3以上」働く従業員を加入させるように取り扱われてきましたが、今回の法改正では、この「おおむね」という曖昧な表現はなくなり、「1週間の所定労働時間及び1ヶ月の所定労働日数が通常労働者の4分の3以上」である労働者を加入させるという明確な基準に変更されることになりました。

また「被保険者として取り扱うことが適当な場合は、総合的に勘案し、被保険者の適用を判断すること」という、行政が決定権を持つ取扱いも廃止されることになりました。

改正前 1日または1週間の所定労働時間及び、
1ヶ月の所定労働日数がおおむね4分の3以上
改正後 1週間の所定労働時間及び、
1ヶ月の所定労働日数が4分の以上

「事業所」の考え方ですが、支店や支社単位で一つの事業所とするのではなく、法人番号が同じであれば一つの事業所となります。

つまり、法人番号が同じ事業所については、拠点が別々にあってもあわせて501人以上の被保険者がいる場合は、特定適用事業所とされることになります。さらに、この501人以上いるかどうかについては、1年間に6ヶ月以上、上記の基準に該当する被保険者が501人以上がいることが見込まれる場合をいいます。

短時間労働者とは

では、この特定適用事業所で雇用される短時間労働者のうち、新たに被保険者とされるのは、次の(1)から(4)の全ての条件に該当する労働者の方が対象となります。

(1)週の所定労働時間が20時間以上であること

週の「所定労働時間」とは、就業規則や雇用契約書等により、その者が通常の週に勤務すべき時間をいいます。なお、通常の週とは、祝祭日やその振替休日、年末年始の休日等の休日を含まない週のことを指しています。また、週の所定労働時間が1ヶ月単位で決まっている場合には、1ヶ月の所定労働時間を12分の52で除して算定します。

1年単位で定められている場合には、1年間の所定労働時間を52で除して算定することになります。

(2)雇用期間が1年以上見込まれること

雇用期間が1年以上見込まれるとは、以下のような場合をいいます。

  1. 期間の定めがなく雇用される場合
  2. 雇用期間が1年以上である場合
  3. 雇用期間が1年未満であり、次のいずれかに該当する場合
  • 雇用契約書に契約が更新される旨、又は更新される可能性がある旨が、明示されている場合
  • 同様の雇用契約により雇用された者について、更新等により1年以上雇用された実績がある場合

(3)賃金の月額が88,000円以上であること

週給、日給、時間給を月額に換算したものに、各諸手当等を加えた賃金の額が、月額88,000円以上である場合に該当します。

ただし、次に掲げる賃金は除きます。

【除外の対象となる賃金】
  • 臨時に支払われる賃金及び1月を超える期間ごとに支払われる賃金
  • 時間外労働、休日労働及び深夜労働に対して支払われる賃金
  • 最低賃金法で参入しないことを定める賃金(精皆勤手当、通勤手当、家族手当など)

(4)学生でないこと

大学、高校、専修学校等に在学する生徒または学生は適用対象外となります。

ただし、卒業見込証明書を有する人で、卒業前に就職し、卒業後も引き続き同じ事業所に勤務する予定の場合には、被保険者となります。

まとめ

今回の社会保険の適用拡大は、見てきた通り大規模な事業所が対象になりますが、500人以下の事業所についても3年後の平成31年9月30日までに検討を加え、必要な措置を講ずるとされています。

公的保険という枠組みの中で、同じ短時間労働者でありながら働く事業所によって、社会保険に加入するしないという状況が起こることは不公平であり、更なる拡大がありえると考える方がよいかもしれません。いずれにしても社会保険の負担は、これからも重く圧し掛かってきます。

社会保険のことで、ご質問・ご不明な事があれば、ひかり社会保険労務士法人まで、お気軽にお問合わせください。 (文責:德光)

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社会福祉法人と医療法人に対する会計監査導入

会計監査人の設置義務について

社会福祉法人・医療法人の経営組織のガバナンスの強化、事業運営の透明性の向上等を図る目的で、社会福祉法及び医療法がそれぞれ改正され、公認会計士による監査を受けることが義務付けられました。

◆改正後社会福祉法
第37条「会計監査人の設置義務」

特定社会福祉法人(その事業の規模が政令で 定める基準を超える社会福祉法人をいう・・・)は、会計監査人を置かなければならない。

第45条の2「会計監査人の資格等」

会計監査人は、公認会計士又は監査法人でなければならない。

◆改正後医療法 第51条

第2項 医療法人(その事業活動の規模その他の事情を勘案して厚生労働省令で定める基準に該当する者に限る。)は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の貸借対照表及び損益計算書を作成しなければならない。
第5項 第2項の医療法人は、財産目録、貸借対照表及び損益計算書について、厚生労働省令で定めるところにより、公認会計士又は監査法人の監査を受けなければならない。

対象法人の規模と開始年度

対象法人の規模と開始年度は以下の通りですが、社会福祉法人については開始年度が間近に迫っているにもかかわらず対象法人の規模が未だ定められておらず実務的な対応に苦慮する状態となっています。関係筋によると今年秋頃には決定される見込みとのことです。

  医療法人 社会福祉法人
対象法人の
規模
<厚生労働省令第96号(平成28年4月20日)>
  • 負債が50億円又は事業収益70億円の医療法人
  • 負債が20億円または事業収益が10億円の社会医療法人
  • 社会医療法人債発行医療法人
政令にて規定予定
開始年度 平成29年4月2日以降に開始する事業年度から
(多くの医療法人は平成30年4月1日開始事業年度から)
平成29年4月1日に
開始する事業年度から

そもそも公認会計士による監査の目的は?

公認会計士監査の目的は、監査を受ける法人を取り巻く多様な利害関係者(地域社会、利用者(受益者)、職員、政府、国民及び金融機関等の資源提供者等)に対し、公認会計士が独立した第三者として、当該監査を受ける法人の財務報告の信頼性を担保することにあります。

どのような効果が期待されるのか?

  1. 財務情報の信頼性の向上、ガバナンスの強化、これによる法人の社会的信頼性の向上に寄与することが期待されます。

    外部からの監査を受けることで、財務情報の信頼性が向上し、法人の社会的な信頼性が高まります。特に法定監査の場合、社会福祉法人や医療法人制度全体の社会的信頼性の向上に寄与するでしょう。

  2. 経営判断に不可欠な信頼性の高い財務情報を適時に把握できる管理体制の整備・経営力強化に寄与します。

    適切な計算書類が作成されるプロセスを整備することにより、経営判断(施設の新改築、職員の雇用、待遇改善等)に必要な法人の財政状態が信頼性をもって適時に把握できるようになり、適時適切な意思決定に結びつきます。

  3. 職業的専門家との定期的なコミュニケーションにより経営課題を浮彫にし、課題解決に共に取り組みます。

    監査への対応や会計監査人からのアドバイス等を通して、業務の効率化も期待できます。

  4. 不正の防止、発見効果が上がります。

    不正発見は公認会計士監査の主目的ではありませんが、不正発見の早期化や、不正の抑制効果が期待できます。

  5. 業務プロセスの見える化により、効率的な経営の実現に寄与します。

    公認会計士監査の導入によって、法人内の各種規程・内規の整備及び定着が進むきっかけになります。経理業務の業務手順書・フローチャートなど、業務フローに関する文書の充実も期待できます。これらの整備が進むことは、業務の透明性が向上するほか、法人の組織的な運営や、会計責任者・担当者の育成、円滑な引継ぎに役立ちます。

公認会計士としての役割

公認会計士による監査が導入されると、上記のような効果が期待される他、それらに派生して、これまで放置されていた管理上の様々な課題や問題点を改善する方向に促すことになるため、健全かつ透明な組織運営を図るうえで強力な後押しとなります。公共性の高い社会福祉法人や医療法人において、今後業界全体として社会的な信頼を高めていけるよう、ひかり監査法人としても会計監査の側面から支援サポートを進めていきます。(文責:岩永)

「どうしよう?」にお答えします!

『暦年贈与サポートサービス』について教えて下さい。

『暦年贈与サポートサービス』とは、相続税の基礎控除額の引下げにより生前贈与に注目が集まったため開発された商品で、贈与者と受贈者間で贈与を行う際に、必要な手続きを銀行等が補助するものです。

  1. 贈与の都度、銀行等が贈与者と受贈者間で、贈与に関する双方合意がある旨を確認
  2. 「贈与契約書」を作成して贈与者の口座から受贈者の口座へ贈与資金を振込む

一定の手続きを踏んだ上で契約期間の各年に贈与を行い、各年の贈与契約の効力が発生した時に、その年の贈与金額に対して贈与税が課されることになります。

但し、あらかじめ一定額を定期的に贈与する旨を、贈与者と受贈者間で取り決めしていた場合には、本サービスを利用したとしても定期金の権利の評価額に対して贈与税が課税されますので注意が必要です。(文責:高崎事務所 小野里)

チョットお邪魔します。人気のお店訪問

omise.jpg今回ご紹介させて頂く会社は、富小路通六角を上がったところにある『アラネット株式会社』さんです。men’sスーツの製造・卸売、そして自社ショールームでの小売販売を行っており、既製品だけでなくオーダースーツも取り扱っています。

更に、アラネットさんのオリジナルブランドである「Bruciare」は、雑誌「LEON」にも毎シーズン掲載しており非常に好評です。

 製品にはこだわりをもっておられ、生地は国内外問わず豊富なラインナップを用意されています。全ての商品を国内で縫製しており、丁寧で繊 細な職人技は、大量生産のスーツとは明らかに違う軽さや着心地がありますので、非常に高品質な製品に仕上がります。アラネットさんでは、お客様の体型や好みを踏まえた『ただサイズが合っているスーツ』だけではなく、バランスやTPOに沿った『よりパーソナルなオーダースーツ』をご提案していただけます。

今回、オーダースーツをご注文頂き「ひかりのレポート」を見たと、お伝えいただくと、ネクタイを一本サービスしてくださることになりました。

お近くにお越しの際は、是非お立ち寄りください。

Alanet (アラネット)
〒604-8074 京都府京都市中京区富小路通六角上る朝倉町541 メゾン・トアン1F
◆TEL:075-221-7031
◆営業時間:9時00分~18時00分
◆URL:http://www.alanet.co.jp/

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