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ハイブリッド車と軽減税率-リスクに繋がる違和感の払拭~週刊ひかり vol.9

2019.05.27 経営

 高齢者による悲惨な事故が後を絶ちません。超高齢老人が若き母娘の命を奪ったという痛ましい事故に至っては腹立たしささえ覚えます。先日、この老人の様子が報じられていましたが、歩くことすら覚束ない体であるにもかかわらずハンドルを握ったこととそれを容認した家族の責任は重いと言わざるを得ないでしょう。この他にも公園やコンビニにクルマが突っ込んだ事故が報じられていますが、これらの報道映像に流れる事故車両の多くがハイブリッド車であることは偶然なのでしょうか。警察の調べによると事故車両に問題はなかったということですから、原因は運転操作ミス、つまりブレーキとアクセルの踏み間違えということのようですが、その背景にはハイブリッド車特有のクセが関係していると疑っています。
 ハイブリッド車もアクセルを踏むことで加速しますが、緩加速の場面ではモーターが働き、コンピューターが力不足と判断すると、やおらエンジンが始動して駆動力を助勢します。つまり、静かに走り出したかと思うと、急にエンジンがかかって勢いよく加速するのですが、この時の違和感はエンジンだけのクルマにはないハイブリッド車特有のものといえます。加速に伴うエンジン音と振動の増幅という単純であるはずの情報に違和感が伴うのです。脳の機能が劣化した高齢者にとって違和感のある情報を理解することは難しいでしょう。その結果、音もなく動き出したクルマが突然のエンジン始動とともに加速を始めたことに動転して、ブレーキを踏んだつもりが実はアクセルを踏んでいた…。
 小負荷に強いモーターと大負荷に強いエンジン、双方の長所を上手く組み合わせたハイブリッドシステムは優れた技術であることを否定はしませんが、効率性という光の部分の裏には情報の違和感という陰の部分が存在します。情報が単純で違和感がなければ人間は間違えない。例えば、水道の蛇口であれば、捻れば水が出て、捻り具合いを加減することで水の量を感覚的にも視覚的にも実感できるので、誰も使い方を間違えない。そのような単純な操作系でなければ違和感を理解できない高齢者によるハイブリッド車の運転は常にリスクと隣り合わせいうことになります。
 違和感といえば、実は消費税の世界にも違和感が存在します。本邦初の軽減税率の導入が秒読みの段階に入る中、その適用範囲はかなり複雑で、知れば知るほど違和感が増幅します。コンビニで購入した食料品を持ち帰る場合は軽減税率で店内で食べたら普通税率、宅配新聞は軽減税率で駅売りの新聞は普通税率、といった類いの話のように、違和感が至るところに散在しているのです。こうした違和感が現場の混乱や課税の不公平に繋がるとすれば、それこそが軽減税率が隣り合わせるリスクなのです。そのリスクを回避するためには、違和感を払拭することしかありません。つまり、誰にでも理解できる単純な仕組みにすることしかないと思うのですが…。

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